2018年01月29日
加圧式 アルコールストーブを作る その2
真鍮が好きです
磨き上げた真鍮も、経年変化した鈍い輝きの真鍮も大好きです
キャンプ+真鍮 とくれば、やっぱり ランタンかストーブでしょう。
なので、しばらく金属加工をやって慣れてきたので、加圧式アルコールストーブを
作ってみることにしました。
(ウッドランタンの製作にかかわりすぎて、ちょっと気分転換したい っていうことも)

まず、基本的なデザインをして・・・
昔のホエーブスストーブみたいな感じです。
タンクのトップ部分を、半球状にしつつ、でも、天井は平にしたいので、
いつもランタン作りに使っている木臼では対応できないため、
新たにこんな木臼を作りました。

白樫の厚材から切り出して、旋盤で成型しました。
隣にあるのは、S45Cの鋼材で、叩き成型するときにアンビル代わりにします。

ね、こんな感じに成型できました。
エッジを作り出すのが難しかったな。

それを、木工旋盤に両面テープで固定して、真円にします。
s
ストレートスクレーパーで成型します。
非常に真鍮が飛び散る工程なので、自作のシールドをつけています。

頼りになる三本ローラー機でタンク部分を成型して、
天井パーツがそれ以上落ち込まないように位置決めの役割をするパーツをつけて・・・

こんな感じに。

直径 70mmの円筒を作って、ミニホールソーで綺麗に穴あけ。

こんな感じになります。

最近の僕の金属加工では、こういったツールを使っています。

しっかり研磨すれば、こんなにきれいになります。

だんだん雰囲気出てきたでしょう。
工業用の部品を使って作っていきます。

これは、市販の真鍮のM10ボルトを旋盤加工して、さらに
真鍮のノブをロウ付けして作った燃料給油孔キャップ。

これは、内圧上昇時にガスぬきをするバルブパーツ。
16mm真鍮棒から削りだしました。

こんな感じ。

このシュレーダー型(米式)のねじ込み式エアバルブがなかなか手に入らないんですよね・・・。

これは、燃料噴射部(ニップル)とその土台パーツ。
これがあとで仇になったんですよねえ・・・
ちゃんともっと耐圧設計すればよかったんですが。

中心は0.3mmのドリルで開口してあります。
まっすぐに旋盤で0.3あけるのって、結構シビアな作業なんです。

6.3mmのなまし銅管にこんな形でロウ付けします。
下にでているネジ部は、ニップルユニットの高さ調整のためです

こんな感じ。

タンク部分の装飾も綺麗に仕上がりました。
両側に見えるパーツは、五徳を差し込むパーツです。

燃料パイプがこれです。

タンクの天井パーツの裏側。

くみ上げた後、0.2気圧まで加圧したとき、ミシミシっと音がして、
タンクの底面がふくらんで変形しました。
まあ、1mm厚の真鍮つかいましたが、厚に当然負けますね・・・。
初めから気にしてはいたんですが、やっぱり。
仕方がないので、このパーツを削りだして、底からタンク天井まで穴をあけて
耐圧のための構造材としました。

配管用の6.3mmなまし銅管は肉厚でとても曲げ加工がしにくいのであきらめて、
ふつうの細工用のφ6mmの銅管で加熱コイル部を作りました。

何だかわくわくする絵でしょう?

ファイアースプレッダーを真鍮板から作るのも面倒なので、
そこはやっぱり旋盤屋。 旋盤でコーン状パーツを削りだして

こんな感じに。

で、ここまで仕上がりました。
それで、0.2気圧まで加圧してアルコールで着火してみたところ、
やっぱりニップルの接合部からの内圧に負けたためのガス漏れ、
そのガスが燃えて加熱コイルが過熱状態となり・・・ これはあかん。

灯油でやってみたところ、またえらいこっちゃな状態に。
こりゃ、あかんわ。
やってみてわかったこと
(1) 燃料を噴射するノズルにかかる圧が高いので、それをネジだけでは止められない。
耐圧性の高いニップルユニットにしないとならない
(2) 加熱コイルが多すぎて、過熱状態となり、熱暴走している。
シンプルなジェネレーターにする必要あり
(3) デザインのためにあけたバーナー部の側孔も、風で炎が乱れる原因。
バーナー部の設計し直しする必要あり
(4) 耐圧構造の高いタンクにする必要あり
(5) バーナーの熱の輻射熱でタンクが熱くなる→ さらに内圧が上がる
バーナー部との距離を少し広げる
ということでした。
また、改良機か、2号機ができる予感w
磨き上げた真鍮も、経年変化した鈍い輝きの真鍮も大好きです
キャンプ+真鍮 とくれば、やっぱり ランタンかストーブでしょう。
なので、しばらく金属加工をやって慣れてきたので、加圧式アルコールストーブを
作ってみることにしました。
(ウッドランタンの製作にかかわりすぎて、ちょっと気分転換したい っていうことも)

まず、基本的なデザインをして・・・
昔のホエーブスストーブみたいな感じです。
タンクのトップ部分を、半球状にしつつ、でも、天井は平にしたいので、
いつもランタン作りに使っている木臼では対応できないため、
新たにこんな木臼を作りました。

白樫の厚材から切り出して、旋盤で成型しました。
隣にあるのは、S45Cの鋼材で、叩き成型するときにアンビル代わりにします。

ね、こんな感じに成型できました。
エッジを作り出すのが難しかったな。

それを、木工旋盤に両面テープで固定して、真円にします。

ストレートスクレーパーで成型します。
非常に真鍮が飛び散る工程なので、自作のシールドをつけています。

頼りになる三本ローラー機でタンク部分を成型して、
天井パーツがそれ以上落ち込まないように位置決めの役割をするパーツをつけて・・・

こんな感じに。

直径 70mmの円筒を作って、ミニホールソーで綺麗に穴あけ。

こんな感じになります。

最近の僕の金属加工では、こういったツールを使っています。

しっかり研磨すれば、こんなにきれいになります。

だんだん雰囲気出てきたでしょう。
工業用の部品を使って作っていきます。

これは、市販の真鍮のM10ボルトを旋盤加工して、さらに
真鍮のノブをロウ付けして作った燃料給油孔キャップ。

これは、内圧上昇時にガスぬきをするバルブパーツ。
16mm真鍮棒から削りだしました。

こんな感じ。

このシュレーダー型(米式)のねじ込み式エアバルブがなかなか手に入らないんですよね・・・。

これは、燃料噴射部(ニップル)とその土台パーツ。
これがあとで仇になったんですよねえ・・・
ちゃんともっと耐圧設計すればよかったんですが。

中心は0.3mmのドリルで開口してあります。
まっすぐに旋盤で0.3あけるのって、結構シビアな作業なんです。

6.3mmのなまし銅管にこんな形でロウ付けします。
下にでているネジ部は、ニップルユニットの高さ調整のためです

こんな感じ。

タンク部分の装飾も綺麗に仕上がりました。
両側に見えるパーツは、五徳を差し込むパーツです。

燃料パイプがこれです。

タンクの天井パーツの裏側。

くみ上げた後、0.2気圧まで加圧したとき、ミシミシっと音がして、
タンクの底面がふくらんで変形しました。
まあ、1mm厚の真鍮つかいましたが、厚に当然負けますね・・・。
初めから気にしてはいたんですが、やっぱり。
仕方がないので、このパーツを削りだして、底からタンク天井まで穴をあけて
耐圧のための構造材としました。

配管用の6.3mmなまし銅管は肉厚でとても曲げ加工がしにくいのであきらめて、
ふつうの細工用のφ6mmの銅管で加熱コイル部を作りました。

何だかわくわくする絵でしょう?

ファイアースプレッダーを真鍮板から作るのも面倒なので、
そこはやっぱり旋盤屋。 旋盤でコーン状パーツを削りだして

こんな感じに。

で、ここまで仕上がりました。
それで、0.2気圧まで加圧してアルコールで着火してみたところ、
やっぱりニップルの接合部からの内圧に負けたためのガス漏れ、
そのガスが燃えて加熱コイルが過熱状態となり・・・ これはあかん。

灯油でやってみたところ、またえらいこっちゃな状態に。
こりゃ、あかんわ。
やってみてわかったこと
(1) 燃料を噴射するノズルにかかる圧が高いので、それをネジだけでは止められない。
耐圧性の高いニップルユニットにしないとならない
(2) 加熱コイルが多すぎて、過熱状態となり、熱暴走している。
シンプルなジェネレーターにする必要あり
(3) デザインのためにあけたバーナー部の側孔も、風で炎が乱れる原因。
バーナー部の設計し直しする必要あり
(4) 耐圧構造の高いタンクにする必要あり
(5) バーナーの熱の輻射熱でタンクが熱くなる→ さらに内圧が上がる
バーナー部との距離を少し広げる
ということでした。
また、改良機か、2号機ができる予感w
Posted by Dr.ホッピー at 17:30│Comments(4)
│M.D.Camp Factory
この記事へのコメント
はじめまして、こんにちは。
手作りという部分に惹かれて迷い込み、一気に下のほう(2017年1月)まで読んでしまいました。
キャンプだけではなく、モノづくりへの情熱が文字越しに伝わってきましたよ。
話が変わっていまい恐縮ですが、こちらのアルコールストーブのボディについている圧力計は自作ですか?
武井バーナーの301を持っていまして、圧力計があったら便利かな?と思っていたので、気になりました。
もし不都合がなければ教えていただけると幸いです。
こちらのストーブの続きレポ、期待して待っています。
手作りという部分に惹かれて迷い込み、一気に下のほう(2017年1月)まで読んでしまいました。
キャンプだけではなく、モノづくりへの情熱が文字越しに伝わってきましたよ。
話が変わっていまい恐縮ですが、こちらのアルコールストーブのボディについている圧力計は自作ですか?
武井バーナーの301を持っていまして、圧力計があったら便利かな?と思っていたので、気になりました。
もし不都合がなければ教えていただけると幸いです。
こちらのストーブの続きレポ、期待して待っています。
Posted by たいちち
at 2018年01月31日 10:43

たいちちさん>
ご訪問・コメント、ありがとうございます!
すみません、マニアックな投稿で・・・(笑)
えーっと、この圧力計はSMCっていう会社のもので
モノタロウで普通に購入できます。
ネジ部がテーパーネジになっていて、僕は1/8PTタイプを
選びました。 取り付ける側にも、下穴をあけて
管用のタップで同じ径の雌ねじを切る必要があります。
あとは、シールテープですね。
ぜひやってみてください!
ご訪問・コメント、ありがとうございます!
すみません、マニアックな投稿で・・・(笑)
えーっと、この圧力計はSMCっていう会社のもので
モノタロウで普通に購入できます。
ネジ部がテーパーネジになっていて、僕は1/8PTタイプを
選びました。 取り付ける側にも、下穴をあけて
管用のタップで同じ径の雌ねじを切る必要があります。
あとは、シールテープですね。
ぜひやってみてください!
Posted by Dr.ホッピー
at 2018年02月01日 08:35

こんにちは!
初めまして。
ニッセンのストーブに惹かれてやってきました。
そしてこの記事。
加圧式ストーブの自作って凄すぎです!。
物作り凄く参考になりました!。
また遊びにきます!。
初めまして。
ニッセンのストーブに惹かれてやってきました。
そしてこの記事。
加圧式ストーブの自作って凄すぎです!。
物作り凄く参考になりました!。
また遊びにきます!。
Posted by taku-c
at 2018年02月09日 15:54

taku-c さん
ご訪問、コメント、ありがとうございます!
ニッセン大好きです。いまだに我が家の冬はニッセンです。
モノ作りが好きでやってます~。
近く、2号機作りますんで、お楽しみに
ご訪問、コメント、ありがとうございます!
ニッセン大好きです。いまだに我が家の冬はニッセンです。
モノ作りが好きでやってます~。
近く、2号機作りますんで、お楽しみに
Posted by Dr.ホッピー
at 2018年02月10日 05:04
